今回は、医学部合格までの道のりシリーズ第4弾ということで、私が宅浪していた時の体験談について書いていきたいと思います。現在の浪人生や、宅浪をしている人、宅浪を考えている人、宅浪について知りたい人の役に立てれば嬉しいです。
目次
- 宅浪の時の生活
- 宅浪の時の勉強時間
- 宅浪の時にしていた勉強
- 宅浪の時にやっておけばよかったと思うこと
- 現在の浪人生に向けたアドバイス
- 終わりに
宅浪の時の生活
宅浪をしていた時、私が常に勉強していたかというと、実はそうではありません。予備校に通っていなかったため、時間を縛るものが何もなく、自由に使える時間が多かったため、だらけて勉強しないように、メリハリをつけて勉強していました。具体的には、1週間のうち、日曜日の午後は勉強せずに自由に過ごし、また、1日のうち、夕食後の30分~1時間は自由に過ごすと決めていました。このように自由時間を決めていたことで上手く勉強の時のモチベーションと集中力が維持できていたと思います。
また、勉強は、基本的には地元の図書館で勉強をして、図書館が空いていない時は家で勉強していました。勉強がマンネリ化しないように、ずっと同じ図書館で勉強するのではなく、たまに行く図書館を変えたりしていました。
図書館に行くと、たまに浪人していた高校の友達に偶然会うこともありました。宅浪していると、友達と会う機会がほとんどないため、こうして図書館で友達と会った時はかなりうれしかったです。
浪人生はかなり孤独に感じる時期ですが、宅浪は特に孤独を感じやすいです。まず、宅浪している人自体少ないため、宅浪について理解してくれる人が本当に少ないです。それに、浪人している多くの人は予備校に通うため、「浪人している友達はみんな予備校に通っているのに、自分だけ宅浪をしていて大丈夫なのかな」と不安になったりします。自分以外の浪人生がどのように過ごし、どのように勉強をしているのかほとんど情報が入ってこないことが多いため、孤立しているように感じやすいです。何より、宅浪をしているということは、予備校にも通ってないため、どこの集団にも属していないというつらさもあります。
私も宅浪している時は、かなり孤独だと感じていてかなりつらかったです。まず、友達とほとんど会う機会がありませんでした。というか、そもそも人との関わりがほとんどありませんでした。宅浪をしていた時の会話のほとんどは家族としていました。しかし、私の家族は、母以外は大学受験に関する理解がなく、私の身近な人で受験のつらさを分かってくれていたのは母だけでした。このように、人との関わりがほとんどない上に、受験のつらさを理解してくれる人が家族にほとんどいなかったこともあり、かなり強く孤独だと感じ、精神的にもかなりつらい1年でした。
宅浪は予備校に通っている浪人生よりも、合格できるのかどうか不安に感じやすく、孤独も強く感じやすいため、精神的な負担がかなり大きいと思います。実際、私も宅浪をしていた1年間は人生で最もつらかった1年でした。おそらく、私が80歳くらいになっても、宅浪をしていた1年間が人生で最もつらかったと言うと思います。それくらいきつい1年でした。宅浪は、他の大多数の浪人生よりもかなり険しい選択だと思います。しかし、宅浪を乗り越えることで他の人よりもかなり大きく成長できると思います。私も宅浪を終えた後は、かなり成長したと実感しましたし、自信もかなりついたように感じました。宅浪は私を大きく変えるきっかけの一つになったと思っています。そういう意味では、かなりつらかったけど、宅浪をして良かったと思います。
宅浪の時の勉強時間
宅浪の時の勉強時間はざっとこんな感じです。宅浪していた時は月に1回以上模試を受けていたのですが、模試を受けていた時間は勉強時間には入れていません。こうして記録を見てみると、極端に勉強時間が少ない月がなく、勉強のペースを常に保てていたことが分かります。本当は1日10時間くらい勉強をしたかったのですが、私の場合、1日に8時間以上勉強すると、次の日の勉強の集中力が下がってしまい、勉強の効率が落ちると感じていたので、1日の勉強時間は7~8時間程度を目安にしていました。今思うと、無理して1日10時間勉強せず、1日の勉強時間を無理のないように設定していたおかげで、1年間受験勉強を継続できたのかなと思います。
宅浪の時にしていた勉強
ここでは、どの時期にどんな勉強をしていたのかをざっくりと書いていきたいと思います。宅浪していた時に使っていた参考書等は別の記事で紹介したいと思います。
・4~7月
この時期は、英語、数学、物理、化学の基礎をもう一度固め直すことを意識して勉強していました。特に、現役の時に課題であった数学の勉強に1番時間を使っていました。共通テストでしか使わない国語と地理の勉強は、この時期はほとんどしていませんでした。
・8~11月(北大模試まで)
この時期は、英語は難しめの英文解釈を勉強しつつ、長文問題を1日1題のペースで解いていました。数学、物理、化学は応用問題を中心に解いていました。また、この時期から、少しずつ共通テストでしか使わない国語、地理の勉強も始めていきました。
・11~1月(北大模試の後~共通テストまで)
北大模試が終わってからは、共通テスト対策の勉強の比重を少しずつ増やしていきました。ただ、2次試験の問題を解く感覚が鈍らないように、12月までは英語、数学、物理、化学の2次試験の勉強を少しずつ続けていました。1月に入ってからは、2次試験の勉強をやめ、共通テストの勉強に全力を注いでいました。
・1~3月(共通テスト後~2次試験)
共通テストが終わった後は、共通テストの結果を見て、しっかりと出願する大学を考えて決めることに時間を使っていました。
私の場合、第一志望校の共通テストのリサーチの結果がC判定以上であれば北大の医学部医学科を受けようと思っていましたが、結果は全てD判定でした。ただ、11月の北大模試の結果が全てA判定だったこともあり、チャレンジするかどうかかなり悩みました。しかし、時間をかけて考えた結果、北大に行くことよりも、医学科に行くことを優先して、志望校を下げる決断をしました。北大を目指して1年間全力で勉強してきたからこそ、潔くあきらめることができたのかなと思います。
志望校を改めて決めた後は、まず、その志望校の過去問を解きました。そして、入試問題の傾向をつかみ、過去問を解いて苦手だと思った分野や、ここは勉強した方がいいと思った分野をこれまでに使っていた参考書で復習していました。参考書で復習が終わったあとはもう一度違う年の過去問を解く。このように、過去問を解く→過去問の復習・分析→参考書で分野別に復習→過去問を解く というサイクルをひたすら繰り返して勉強していました。
宅浪の時にやっておけばよかったと思うこと
宅浪をしていた時にやっておけばよかったと思うことは、
①微積物理の勉強をしない
②ノイズキャンセリングイヤホンを使う
③しっかりとした食事をとる
の3つです。
以下、順番に解説していきます。
①微積物理の勉強をしない
私は浪人の4~9月くらいまでは、物理を微積を使って勉強していました。ただ、微積物理は内容が理解しにくく、正直に言って、独学では効率が悪いと思います。
微積物理を勉強する最大のメリットは、物理の本質を理解できることだと思いますが、独学で勉強する場合は、効率の悪さというデメリットが勝ってしまうため、独学での微積物理の勉強はあまりおすすめできません。ただ、通っている予備校や塾などで微積物理を習っている場合は、微積物理を勉強しても良いと思います。
②ノイズキャンセリングイヤホンを使う
宅浪をしていると、家で勉強する時間もかなり長くなります。どうしても家で勉強していると、家族の話声や生活音が気になって集中力が切れてしまうことがありました。また、それがストレスとなることもよくありました。このことを防ぐためにも、ノイズキャンセリングイヤホンを使って勉強してもよかったなと思います。現在、宅浪している人には特に使うことをおすすめします。もちろん、宅浪している人だけでなく、勉強を頑張っている全ての人におすすめです。
③しっかりとした食事をとる
私は浪人している時は、昼ごはんを食べると眠くなってしまうことが多かったため、昼ごはんをほとんど食べないようにしていました。しかし、今振り返ってみると、昼ごはんを食べないのはあまりよくなかったかなと思います。
浪人している時、私は疲れすぎて勉強できないということがよくありました。それを防ぐために、1日の勉強時間をなるべく8時間以内にしたり、毎週日曜日の午後は勉強から離れるようにしていました。
しかし、疲れすぎてしまう原因の一つに栄養不足があったのではないかと思います。私は浪人している時は、ストレスのせいであまり食欲がなかったため、食べる量が少なく、よく親に心配されていました。その上、昼ごはんをほとんど食べていなかったため、必要な栄養を取れていなかったように思います。
もし、しっかりとした食事をとれていれば、もっと長い時間集中して勉強できたのではないかと思います。それに、しっかりとした食事をとることは、良い体調を維持することに不可欠なことです。だから、現在、受験生または浪人生の人には、時間がないからという理由で食事を疎かにすることはあまりおすすめしません。
現在の浪人生に向けたアドバイス
現在の浪人生に向けたアドバイスは、
①基礎をしっかり固める
②生活習慣をしっかりする(特に、食事、運動、睡眠)
③絶対に合格できると信じて、最後まで諦めずに勉強を続ける
の3つです。
以下、順番に解説していきます。
①基礎をしっかり固める
基礎を甘く見ていると後で後悔します。私の周りには、基礎がちゃんと固まっていないのに難しい問題集や参考書に手を出している人がたくさんいましたが、最終的に、そのような人たちは基礎をしっかり固めてから難しい問題集に取り組み始めた人たちに成績は抜かされていました。
応用問題は基礎的な内容を組み合わせてできています。そのため、基礎がしっかりできあがっていない状態で応用問題に取り組んでもあまり効果はありません。焦って応用問題に取り組むのではなく、基礎がしっかりできあがってから応用問題に取り組むことをおすすめします。
これは私の意見なのですが、最終的な成績の伸びしろは、基礎をどれだけ深く理解できているかどうかに関係していると思っています。基礎を深く理解できているほど、成績の伸びしろはあると思います。逆に、基礎をしっかり理解できていないと必ずどこかで成績は伸び悩みます。だから、基礎を甘く見ずにしっかり理解できるまで勉強した方が良いと思います。
浪人したら、まず最初に基礎の勉強をし直すことをおすすめします。
②生活習慣をしっかりする(特に、食事、運動、睡眠)
生活習慣は全ての土台となっているものです。生活習慣がしっかりしていれば、心身ともに良い状態を保ちやすくなります。これは、過酷な浪人の時期を乗り越えるためにとても重要なことだと思います。
浪人していると、様々なプレッシャーがかかり、精神的に不安定になりやすいです。精神的に不安定になると、勉強の質が落ちてしまったり、勉強が手につかなくなってしまいやすいです。また、最悪の場合、受験という現実から逃げて勉強を放棄してしまうこともあるかもしれません。そうなると、受験という勝負の土俵に立てなくなります。このことを防ぐためにも、生活習慣はしっかりする必要があります。
生活習慣をしっかりすることで、心身ともに良い状態を保ちやすくなり、勉強の質も上がっていきます。また、受験勉強も継続しやすくなります。良い生活習慣を維持するためにも、勉強する日の1日のルーティンをつくっておくことをおすすめします。浪人している時、私も勉強する日の1日のルーティンをつくっていましたが、かなり効果があったのでおすすめです。
③絶対に合格できると信じて、最後まで諦めずに勉強を続ける
正直、受験の結果はメンタルの強さによって大きく左右されると思います。私の周りで志望校に合格している人たちは、最後まで諦めずに粘り強く勉強した人たちがほとんどです。逆に、途中で諦めて勉強をやめてしまった人のほとんどは、志望校に合格できていませんでした。ほとんどの受験生は、「もう無理かも」、「合格できないかもしれない」と思う時が来ます。その時が1番の勝負所だと私は思います。そう思った時も、諦めずに自分を信じ、最後まで勉強を続けることができるかどうかが合格を左右する最大の要因だと思います。
自分を信じて、最後まで諦めずに勉強を続けることが、合格の近道であり、受験を後悔のないものにするために必要不可欠なものだと思います。浪人するという決断にはかなりの覚悟が必要だったと思います。受験が終わって、浪人して良かったと思えるように、この記事を読んでくれた方には最後まで諦めずに勉強を頑張ってほしいと思います。
終わりに
今回の記事では、私が宅浪していた時や浪人について書きました。とりあえず、この記事で医学部合格までの道のりシリーズは終わりになります。まだ、宅浪について書ききれていないので、また別の記事で宅浪について書いていけたらいいなと思っています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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